システムエンジニアとかいう怪しい職業の本質はプログラミングができる人でもパソコンが詳しい人でもありません。
問題を解決する人。この1点でしょう。というのを過去の記事でも少しだけ触れています。
特にどんなSEでも得意としているのが『作業効率改善』というものでしょう。
プログラミングというのは人の仕事をなんでも自動化してくれる夢のツールではないです。
ちょっこしプログラミングができたりする人はやたらと完全自動化やらツールで稼いだ的なことを主張する傾向がありますが、あまり過信しないようにしましょう。
効率が悪い作業とは?
要領の悪い?作業例(リサーチ)
おそらくほとんどの人がやっているのですが、リサーチ作業というのは基本的にどうやろうと効率は悪いです。
リサーチ作業は下記の手順になります。
- 日本Amazonで並行輸入品を探す。
- アメリカAmazonで同じ商品を探す。
- 価格差をチェックする。
- 価格差があれば売れ行きをモノレートでチェックする。
- 価格差もあり、かつ、売れ行きも良ければ、ライバル数をチェックする。
- 価格差もあり、かつ、売れ行きも良く、かつ、ライバルも少なければ、仕入れる。
- 手順1~6を繰り返す。
どういう問題があるかというと、
- 作業が何度も移り変わる
- 作業移り変わりによる間接的なコスト・時間が消費される。
ウィンドウをあらかじめ開いておく?
ある程度、作業効率をあげるために使用するwebサイトを開いておくという手段があります。
- 日本Amazonを開いておく
- アメリカAmazonを開いておく
- モノレートを開いておく
日本Amazon⇒アメリカAmazon⇒モノレート、というように、1つのページをぐるぐると回っていると、ページ更新×回数で余計な時間がかかってしまう、オーバーヘッドが増加します。
オーバーヘッドとは?
要領が悪い人はこのオーバーヘッドを考えていないというか、オーバーヘッドという概念がない気がします。
ウィンドウをあらかじめ開いておき、かつデュアルディスプレイ
わたしがよく見かけたものは、
- よく使うwebページはあらかじめ開いておく。(Amazon、モノレートなど)
- よく使うエクセルは別ディスプレイで表示する。
エクセルによるリサーチ表、利益・売上管理表などは別ウィンドウで開いておいていつでも参照できるようにしている、という人をよく見かけていました。
作業環境を整備することで物理的に作業効率を上げる、という手段です。
作業効率改善の基本
ライン生産方式をお手本にする
輸入ビジネス界ではマインドだのツールだの、どうも新しいものばかりにこだわる傾向が強いと感じていますが、ここは初心に戻ってみるのはいかがでしょう?
わたしが作業する上で意識しているのは、ラインの作業です。ライン工といえば単純作業で有名ですよね。
- 作業をするときには1点集中。
- 1点集中するからミスが減る。
- 作業が他に移らないためオーバーヘッドが少ない、または存在しない。
- 作業を細分化するから作業が簡単になる。
- 簡単な作業は切り出して外注化が可能になる。
上述したように、輸入ビジネスにおけるリサーチ作業は、下記のようにしたほうが圧倒的に作業効率が高いです。
- 日本Amazonで並行輸入品を10,000個探す。
- アメリカAmazonで同じ商品を10,000個探す。
- 価格差を10,000個チェックする。
- 価格差があれば売れ行きをモノレートで10,000個チェックする。
- 価格差もあり、かつ、売れ行きも良ければ、ライバル数を10,000個チェックする。
- 価格差もあり、かつ、売れ行きも良く、かつ、ライバルも少なければ、仕入れる。
上記のようにすると、作業をしっかり分離できていますので外注化することも可能になってきます。
外注化について
わたしは本業のシステムエンジニアではよく人をつかいます。IT業界ってのは6割りぐらいの人が派遣社員だったりします。まったくとんでもない世界ですね…。
正社員は基本的にみんなリーダーで、派遣社員をつかってチームを作って開発をします。リーダーは基本的にディレクションに徹します。(実際にはなかなかそうならないのですが。)
人に作業をお願いする、外注するときに誤解されがちなのですが、外注は自分が楽をするためのツールではないってことです。
外注さんは人ですし、人である以上作業指示は細かく出さなければならない。
細かく作業指示しているのに『なんでこんなことするんだこの人』っていうやつがけっこういます。
輸入ビジネスという単純作業でも、作業を間違えるんです。
人の管理だけでかなり時間消費しますし、何より自分が何をやるかわかっていなければ作業指示すら出せないです。
外注化をするタイミングは、
- 自分自身がどんな作業をするのかはっきりわかってから。
- 作業を細かく分離できるようになってから。
- 投資した金額を100%回収できる!という再現性をしっかり掴めてから。
でしょう。
外注化で完全自動化!なんていうのをよく見かけますが、そんな甘いものではないし、人を使う、人を管理するというのはむずかしいです。人は自分の意のままに動く傀儡じゃない。
外注化で完全自動化というのは人の管理すらも外注化させて、自分のクレジットカードや銀行口座まで他人任せってことなのでしょうけど、わたしだったらそこら辺はミスられたら怖いのでできません…。
まとめ
- 作業効率を上げるための基本は1点集中!1点繰り返し!
- 別作業に移るたびに発生するオーバヘッド(関節コスト)を削減すべき。
- 外注化は楽するためのツールではない。
…といった上記の思想を込めて作ったのが当ブログで公開しているAsinStockerです。
ツールで作業効率向上か、人をつかって作業効率向上か、どちらが良いかと言えば100%ツール利用です。(理想は外注にツールを使わせるといった併用)
- ツールは作業をミスらない(バグはあるかもしれないけど…)
- ツールはコストが人より圧倒的に安い
輸入ビジネスではツールを使うと稼げない、と言う人と、ツールで稼ぐ!と言ってアフィリエイトする人に分かれます。
わたしみたいな現役SEで自作ツールを作って稼いだという立場からすると、ツールに対して誤解されているなと強く感じています。
- ツールはサポート的なもの。
- ツールを使わなければ稼げないし、
- ツールを使えば稼げるというものでもない。
- なんでもかんでも自動化ではなく、適材適所。
誰かが言ったから、とかではなく、あまり頭を固くせずにツールを使うべきところは使いましょう。当ブログで公開しているAsinStockerはあくまでも商品データの取得を自動化、一括取得するようにしているだけです。
商品名や価格などをエクセルに手書きした結果と、ツールで一括取得した結果に違いは産まれるでしょうか?
自動化すべきところは自動化していいし、すべきなんです。