Amazonで物販をされている方は何かしらツールを使っている人は多いでしょう。
- リサーチツール
- 自動価格改定ツール
などなど。そんなツールを使うにはMWS APIキーが必要です。APIキーはAPIを利用するための鍵、認証情報を指します。
今までにPA-APIキーやMWS APIキーの取得手順については解説してきました。
PA-APIキーについて、最近はアメリカ・US側のAPIキーが発行できない、すぐに失効してしまうというご報告をいただいております。
この問題を解決するために、当ブログで公開している輸入ビジネス特化リサーチツール『AsinStocker』をUS MWS APIに対応させました。
US MWS API対応版AsinStockerを利用するに、US MWS APIキーの取得手順について解説します。
最初に覚えておいて欲しい!作業の概要・ワークフロー
まず最初に、作業の概要・ワークフローをざっくりで良いので把握しておいてください。
ざっくり把握しておく理由は、US MWS APIキー発行手順が複雑であり多いためです。手順だけを見て進めていると途中で何やってるのかわからなくなってしまうので迷子にならないようにしましょう。
US MWS APIキー取得のやり方をまとめると下記になります。
- Amazon.comのアカウントを作成する。
- Amazon.comのアカウントを出品者登録する。
- 出品者としての売上を受け取るための銀行口座(日本への転送用)を作成する。
- 作った銀行口座をAmazon.comアカウントに反映させる。
- 出品者アカウントを大口出品者に切り替える。
- US MWS APIキーを発行する。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
Amazon.comのアカウント作成についてはすでに作成している人も多いかと思います。作成済であれば手順1は不要です。
本記事では説明を省略しますが、Amazon.comアカウントの作成方法を知りたいという方は下記ページを参考にしてください。
わかりにくい・つまづきそうなのが出品者としての売上を受け取るための銀行口座の作成です。
実際には販売しなかったとしても、Amazon側に銀行口座を登録しておかなければなりません。登録する銀行口座は日本のものではダメで、アメリカならアメリカの銀行口座を登録する必要があります。
アメリカの銀行口座を持っている方であれば問題ないのですが、ほとんどの人は持っていないでしょう。そしてまともに作ろうとすると簡単にはできません。
というわけで、Amazon.comの売上を受け取るためだけの口座を『HyperWallet』というサービスを使って作ります。
Hyper walletとは?
Hyper walletのアカウント作成・口座作成で自分を見失わないよう、迷子にならないように特に注意しながら進めてください。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
それでは、US MWS APIキー取得方法の説明に入ります。集中力を持って読み進めてください。
一度本記事を一読してから作業開始することを推奨します。手順をすべて実施するのに30分程度かかると見込んでおいてください。その間に割り込み作業が発生しないようにしましょう。マージンを見積もるなら1時間程度見込んでおくと良いです。
画像を大量に使って説明をしていますので、可能であればパソコン側で本ページを参考にしていただくことをおすすめします。
US Amazon.comの出品者登録
US Amazon.com 出品者登録ページへ飛ぶ
まず最初に、下記ページを開きます。
ページを開いた後、右側にある『Sign up or manage Amazon MWS』をクリックします。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
出品者登録の手続きが始まります。必要事項を入力していきましょう。
US Amazon.com 出品者登録の手続き
名前の入力と利用規約の同意
Legal nameにはあなたのフルネームを入力してください。Seller agreementにて、規約を一読の上、問題がなければチェックを入れてください。完了後、Nextをクリックします。
本人認証
ここではあなたの住所や店舗名、本人確認のための認証を行います。
あなたのAmazon.comのアカウントが登録済であれば、住所一覧が表示されています。輸入ビジネスをされている方だと転送先の住所しかないかもしれませんが、ここでは日本の自宅の住所を選択します。
Choose your unique business display nameには店舗名を入力します。
Select an option to receive aPIN to verify your phone numberには自身のスマホの電話番号を入力します。
注意してほしいのが、電話番号の先頭に『+81』が付くということです。くれぐれも『090-1234-5678』と入力しないように。電話番号の先頭の『0』が『+81』に置き換わり、『+81 90-1234-5678』となります。
設定が完了しましたら、Text me nowをクリックします。
あなたのスマホにPIN番号が記載されたSMSが届きます。PIN番号をOne-time PINに入力し、Verifyをクリックします。
PIN番号の入力が正しければ、Nextボタンが押せるようになりますので、クリックします。
クレジットカード番号の入力
ここではあなたが所有するクレジットカードの番号を入力します。
Card Number | クレジットカード番号 |
Valid through | カード使用期限 |
Cardholder's Name | カード所有者氏名 |
Bank Location | 銀行口座の所在地(Japan(日本)) |
ここからがややこしいのですが、出品者登録を進めているところですが、一旦『銀行口座作成』に飛びます。
Bank LocationにJapanを設定すると、画面が切り替わります。下図のような表示になります。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
と言っています。
Hyper WalletはAmazon.comでの収益を受け取ることができるオンラインの銀行口座になります。Sign up for Hyper walletをクリックし、口座作成を進めていきましょう。
転送用銀行口座の作成
Hyper wallet登録の手続き
Hyper wallet ログイン
Login with Amazonをクリックします。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/egao44-300x300_c.png)
と思うかもしれません。わたしも試してはいないのですが、Amazon.com出品者登録手順からHyper walletに飛ばないと、どのように連携されるかわからないので、本記事の手順に従ったほうが良いと思います。
Hyper walletを正面玄関空入った時、『Login with Amazon』なんて表示はありませんので。
Hyper walletにAmazon.comのアカウントでログインします。
Hyper walletがAmazon.comのあなたのアカウントに対して利用許可を求めています。許可をクリックして進めていきます。
アカウント設定 氏名住所などの入力
Hyper walletに個人情報を入力していきます。(氏名は半角カタカナ。日本の銀行口座を登録するイメージ。)
- 名前
- 姓
- 自宅電話番号
- 携帯電話番号
- 生年月日
- 国
- 都道府県
- 住所
- 市区町村
- 郵便番号
このページはデフォルトで日本語表示なので特に迷うところはないでしょう。
セキュリティのため、秘密の質問と回答を入力します。表示が日本語なので誤解しやすいのですが海外サイトです。回答は英数字で設定しておきましょう。日本語だと簡単に文字数制限にひっかかります。
Hyper walletの規約を一読し、問題がなければ確認ボタンをクリックしてください。
お金の転送方法の設定
Hyper walletに振り込まれたお金を日本の銀行に転送するための方法を追加していきます。Add Transfer Methodをクリックしてください。
Select Country and Currencyには、JapanとJPYを選択してください。
完了したらContinueをクリックします。
転送先である日本の銀行口座を登録します。項目はそれぞれ下記のようになっています。
Instlutcion Number | 金融機関コード(銀行コード) |
Branch Code | 支店番号 |
Account Number | 口座番号 |
Bank Account Type | 当座預金 or 普通預金 |
Remember As | メモ的なもの |
転送方法の確認画面です。問題がないことを確認し、Confirmをクリックしてください。
アメリカ側の銀行口座が表示されますので、この画面の情報はしっかり保存しておきましょう。Account VerificationのDownloadをクリックすることで情報を保管することができます。
データ・情報を保管しましたら、Return To Dashboardをクリックします。これにて、Hyper walletの設定は完了です。
引き続き、Amazon.comの出品者登録の手続きに戻って進めます。
Amazon.comのアカウントを出品者登録に戻る
Hyper walletで作った銀行口座をAmazon.comアカウントに反映
先程、Bank LocationにJapanを設定しましたが、United Statesに変更してください。(Hyper walletで振込先の銀行口座を獲得したためです。)
下記の項目に、Hyper walletで取得したデータ・情報を入力してください。
Account Holder's Name | 本人氏名。半角カタカナ。 |
9-Digit Routing Number | 9桁のRouting Number。 |
Bank Account Number | 口座番号。 |
Re-type Bank Account Number | 口座番号、再入力。 |
Amazon.com 出品者登録の2段階認証設定
2段階認証を設定しろと言ってきます。Enable Two-Step Verificationをクリックして進めていきましょう。
1段階目の認証設定
1段階目の認証設定です。Text message(SMS)を選択し、電話番号を入力してください。(『+81』と先頭の『0』を除いた電話番号を入力してください。+81 90 1234 5678 という具合)
設定しましたら、Send codeをクリック。
届いたCodeを入力し、Verify code and continueをクリックします。これで1段階目の設定完了。
2段階目の認証設定
2段階目の認証はスマホアプリで進めていきます。
まず、この手順を進める前に、『認証アプリ』をインストールしておいてください。わたしのおすすめは『Authenticator』です。
iPhoneの方はこちら。
Androidの方はこちら。
すでに日本Amazonで物販をされている方であれば、上記アプリは登録済みの方も多いでしょう。日本はすでに2段階認証を取り入れていますので。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
アプリ内にQRコードを読み取る機能があるので、それを使って上記画像のQRコードを読み取ります。
QRコードを読み取ると、codeがアプリ側に表示されます。codeを入力し、Verify code and continueをクリックします。
最終確認
2段階目の認証設定完了です。Don't require codes on this browserにチェックを入れておくことを推奨します。
その上で、Got it. Turn on Two-Step Verificationをクリックしてください。これにて、Amazon.comでの出品者登録は完了です。一旦休憩を挟んでいただいても構いません。
続いて、US MWS APIキーを使うために出品者を小口から大口に切り替えます。大口出品者しかAPIは利用できませんので…。
注意事項
出品者アカウントの大口出品者登録(切り替え)
大口出品者 変更手続き
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/humu-265x300_c.png)
画面右上にあるSettingsをクリックします。
Your ServicesにあるManageをクリックします。
ここで注意点が1つ。出品者アカウントを作成してから間もないと、Amazon.com側が準備できていない場合があり上記のような『準備中』画面が出る場合があります。この画面が出た時は少しだけ時間を置きましょう。お疲れの場合には休憩を入れてください。
You are signed up forにて、Sell On Amazonの項目でUpgradeをクリックします。
一読の上、問題がなければProceedをクリック。
本人認証
セラーとしての情報を設定していきます。
まず最初に住所を設定します。次に店舗名を入力。また認証が必要になりますので、SMSを選択して電話番号を入力しましょう。(例のごとく、『+81』と先頭の『0』を抜いた電話番号)
設定したらNextをクリックします。
SMSでPIN番号が送られてきましたら入力してVerifyをクリックしてください。
認証が済んだらNextをクリックします。
クレジットカード番号入力
大口出品者としてAmazonの利用料を支払うためにクレジットカード番号を入力します。下記の項目を設定してください。
Card Number | クレジットカード番号 |
Valid through | 有効期限 |
Cardholder's Name | カード所有者氏名 |
住所を選択し、収益を振り込むための銀行口座を指定します。銀行口座はHyper walletで設定済で、設定したものが表示されているはずです。
確認の上、問題がなければNextをクリックしてください。
税金の設定
税金って聞くとなんだか不安になるかもしれませんが、US MWS APIキーの利用だけならば売上が発生しない = 税金を支払うことはないので問題ないです。
税金についての設定を進めていきます。Startをクリックしてください。
個人か?企業か?と聞かれています。わたしの場合は個人なので『Individual』を選択しました。US MWS APIの利用だけならばIndividualで良いでしょう。
米国在住かどうかを聞かれています。Noで良いでしょう。
氏名と住所を入力してください。設定が完了しましたら、Doneをクリックします。その後、Continueをクリックしてください。
規約を一読の上、チェックと署名を入れてSave and Previewをクリックします。
Tax Information Inter viewが表示されます。
長いので省略…
確認の上、問題がなければSubmit Formをクリックします。
これにて税金関係の設定は完了です。Exit interviewをクリックします。
次は出品者としてどんなもの売るか?どれくらい売るか?という設定に入ります。
出品者としての設定
APIキーの利用だけならばここは適当で良いです。画像の通りに設定し、Nextをクリックしてください。
具体的に何を売るのかと聞かれますが、Skip for nowをクリックしてください。
これにて大口出品登録は完了です。お疲れ様でした。
次はいよいよUS MWS APIキーの発行です。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/egao44-300x300_c.png)
お疲れの場合はここで休憩を挟んでください。
最終章. US MWS APIキーを発行する。
US MWS APIキー発行手続き
再び下記ページに戻ります。
Sign up or manage Amazon MWSをクリックします。
Register as a Developerをクリックしてください。
メールアドレスを入力してください。gmailでもOKです。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
認証Codeが届きますので、入力して先へ進みましょう。
名前、住所を入力し、規約を一読の上、問題がなければSign Upをクリック。
開発者IDとアクセスキー、シークレットキーの確認
…ようやく、AWS Access Key ID(アクセスキー)とSecret Key(秘密キー)を取得することができました!!
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
が、しかし、ここで安心してはいけません。もうひとつ重要な『出品者ID』がわかっていません。もう少しだけ続きます。
ここでは下記の項目をしっかり保管しておきましょう。
Developer ID | 開発者ID |
AWS Access Key ID | アクセスキー |
Secret Key | 秘密キー |
出品者IDの確認
続いて下記のページを開いてください。
⇒あなたのAmazon.com セラーセントラル、権限に関する画面
Seller ID(出品者ID)が表示されています。
これにて、必要な情報はすべて揃いました。US MWS APIを利用する、ユーザー側に必要な情報とは下記の3つです。
Seller ID | 出品者ID |
AWS Access Key ID | アクセスキー |
Secret Key | 秘密キー |
特に間違えやすいのが出品者IDです。開発者IDと誤解されている方が多いので注意してください。
以上でUS MWS APIキー取得作業は完了です。お疲れ様でした。
最後の1点注意点があります。US MWS APIキーは発行してから12時間以上経過した後に利用可能になります。発行後すぐに使えるようにはなりません。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/R0018191-259x300_c.png)
と焦らないように。
その他、追記事項
ブログ読者様より、下記の情報が寄せられています。
本人確認書類の提供を求められた
登録手順の最後のほうで、本人確認書類を求められることがあるようです。
- 運転免許証 or パスポート
- 銀行口座 or クレジットカードの支払明細書
読者様は運転免許証とクレジットカードの支払明細書で対応したとのこと。しかし、2~3回トライしてようやく審査が通ったとのことでした。
もし本人確認書類が求められた際には、辛抱強く続けてみてください。
エクセルファイルで追加情報を求められた
謎のエクセルファイルを送られてくることもあるようです。ツール開発者でしか回答できないものがあります。
当ブログで提供している『AsinStocker』については下記のエクセルファイルをご用意しました。
⇒MWS Access Key Additional Info for AsinStocker.zip
下記記事も参考にしてみてください。
会社のwebサイトURLの入力が必須になった
本記事ではwebサイトURLの入力が任意になっていますが、MWS APIキー取得の段階でもwebサイトURLの入力が求められることがあるようです。
情報収集の段階ではありますが、MWS APIキー取得の段階で聞かれているwebサイトのURLということは、アプリを実装するwebサイトの指定だと考えられます。
現時点では、『ブログのURLでOK』と判断しています。
もし補足する項目があれば、『MWS APIキーはwebアプリケーションでは使用しない(MWS API is not used in web application)』という旨を明記してほしいです。
『会社概要が判断できるwebサイト』が望ましいです。AmazonはMWS APIキーを付与させるのにふさわしい、信頼できる企業、事業内容であるか判断したいのだと考えられます。
まとめ
大切なことなのでもう一度作業のワークフローを書いておきます。
- Amazon.comのアカウントを作成する。
- Amazon.comのアカウントを出品者登録する。
- 出品者としての売上を受け取るための銀行口座(日本への転送用)を作成する。
- 作った銀行口座をAmazon.comアカウントに反映させる。
- 出品者アカウントを大口出品者に切り替える。
- US MWS APIキーを発行する。
作業を進めている途中に、Hyper walletの登録やAuthenticatorアプリのインストール・認証があったり、Amazon.com以外の作業に飛ぶことがありますので注意してください。
説明に不備などあれば、ご連絡ください。
それでは、快適なUS MWS APIを利用したツールライフを!
余談です。
![](https://amznlog.com/wp-content/uploads/2020/02/emoji_uuum-300x300_c.png)
…いろんな意味で、長かった…。